COVID-19をきっかけに、住まいの快適さを考える
今、この記事を書いている2日前、COVID-19による緊急事態宣言が福岡でも出されました。
Refillの事務所は、福岡の都心から少し離れた閑静な場所にありますが、一本通りをでれば、ビジネスマンやショッピング・カフェ巡りをしている人達が行き交うような場所です。
そして福岡でも、COVID-19の影響で日々の暮らしが一瞬にして激変してしまいました。
いつ終息するかが誰にも分らない、見えない敵とのゴールの見えない闘いです。
私も先日より、テレワークに切り替わりました。
まだ数日ですが、子供たちと長く家の中にいるようになり、改めて家と暮らしについて小さな発見がたくさんありました。
私と同じように、お仕事をお休みされている方、在宅に切り替わった方も家の中でもっと快適に暮らしたいと考える方がきっと多くなったはずです。
使いやすい収納の位置だったり、掃除の仕方だったり、インテリアの事だったり、ベランダのグリーンの事だったり、電気をできるだけ使わずに過ごす事だったり。
いつかまたいつもの毎日に戻れるように願いながら、普段は仕事や子育てで忙しく、いつも後回しにしていたいろんなことをゆっくりと見つめなおす機会だと思っています。
後で振り返ると、あの時から暮らし方が変わったと間違いなくそう思うと思います。
当たり前の毎日が当たり前ではないこと。そして地球にはこれからも私たちの子供たち、その子供たちが営み暮らしていくこと。それが続いていくよう願うこと。
これからはさらに、自然環境をより良い状態に守りながら、私たちの子供たちへ受け継いでいかなければなりません。
今回は、快適に過ごせて環境に優しく、自然エネルギーを上手く取り入れたパッシブデザインのオフィスをご紹介します。

自然光を取り込んで明るい階段
地球に優しく、自然のエネルギーで快適に過ごす
季節も大いに関係しますが、毎日家の中で生活すると、お部屋の電気だったり、冷暖房だったり、電気を使う事が多いことが分かると思います。
それは快適に暮らすために必要だからです。
では快適さとは?
多くの方が、夏は涼しく、冬は暖かく、家の中を風が気持ちよく通り抜けるような家を想像すると思います。
当たり前に思うかもしれませんが、太陽の熱や光・風などは自然界にあるエネルギーです。
それを最大限に活用できるよう計算された、サスティナブルでパッシブデザインの住宅は人や環境に寄り添っています。
夏は家の中を吹き抜ける風を利用し、冬は冷たい外気から断熱して太陽の暖かさをしっかり取り込む省エネルギーな設計手法。
環境に優しく、長くその状態を維持できること。
建設のライフサイクルでは家を建てる事から、その資材のリサイクルまでを考え、有害物質などを抑制し、環境に優しく省エネルギーで長寿命の家づくりを進めること。
SE構法で自由な空間と耐震性を
一般の木造の家や建物は軸組工法なので、どうしても耐力壁となる壁が多く必要です。
ですがこのオフィス木造なのですが、壁が少なく窓が大きく柱なども最小限です。
理由はSE構法で建てられているから。
品質の安定した構造用集成材をSE金物で剛接合させたラーメン構造。全棟に構造計算されており、耐震性のチェックも実施。
耐震性が高いことに加え、窓が大きく、壁が少ないから自由度の高い間取りが実現します。

外付けのブラインドで取り込む光を調整
木からできた断熱材エコボードで実際に体感した暖かさ
実際に私がこちらのオフィスを訪れたのは、暖冬とはいえ2月初旬のまだまだ寒い日。
階段を上がり、2階のオフィスに入った瞬間の暖かさに驚きました。。
暖房はつけていましたが、なんと23℃設定。エアコンからはほぼ風が出てないような。。
少し経つと汗ばんでくるくらいで、暖房はいらないのでは?と思ったくらいです。
3階にあがると、暖房はついていなかったのですが、それでもやっぱり暖かい。
ちょうどこの時期友人に付き添って、新築の戸建てやマンションを見学していました。
このオフィスの体感温度と比べてみると、見学に行ったどの家も寒かった事が分かりました。
そして改めて木質断熱の暖かさを実感したのでした。
住宅の性能は、家に中で快適に暮らす基礎の部分ではあるのですが、目に見えない部分であり、専門的で分かりにくいといった声もよく聞きます。
耐震性や断熱材を比較したり体感する機会はなかなかないかもしれませんが、家と住む人の将来にとってとても重要なことです。
パッシブデザインで環境に優しく暮らす、働く。そんな輪がこれからも広がっていくといいですね。